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ジャスト会計事務所 立野靖人
立野 靖人[公認会計士/税理士]
昭和56年1月10日生。 兵庫県神戸市出身。私立甲陽学院中高、神戸大学経営学部を卒業後、大手監査法人勤務を経てジャスト会計事務所設立。業務で培った貴重な知識や経験を多くの人に伝えたいという思いで、甲南大学の非常勤講師を務める(現職)。公認会計士登録 第23121号、税理士登録 第115818号。

相続税の節税対策

前回、前々回と二回に渡って相続税のお話をしてきました。
今回は相続税対策の代表的な例をご紹介します。
まず、相続税の節税対策は大きく分けると二つに分かれます。
1つ目は生前贈与によってあらかじめ相続する財産を減らしておくこと、 2つ目は所有している財産の評価額を下げて財産を減らすことです。


1.生前贈与をおこなう
生前に贈与するものにも贈与税という税金が課税されますが、 1年あたり1人につき110万円までならば贈与税は非課税となります。
1年の間に贈与できる人数にも制限はありません。
なので、生前贈与は上手くやれば税金が課税されることなく 財産の譲渡をおこなうことができるということになります。
ただし注意しなければならないのは、 相続が発生してから3年以内の贈与は相続と見なされることです。
この方法はなるべく早く対策を始めなければあまり意味がないのです。


2.財産の評価額を下げる
土地・建物を所有している場合は、様々なやり方で評価額を下げることが可能です。
例えば更地をそのまま持っているよりも、そこに建物を建ててしまった方が 土地の評価は下がります。
所有している更地にアパートやマンションを建てるのは、代表的な節税対策の例です。
また、相続税に関する優遇措置として、 「小規模宅地等の評価額の特例」というものがあります。
例えば亡くなった院長の所有していた病医院等の敷地を子供が相続する場合には、 病院の宅地だけでなく事業自体を相続税の申告期限までに子供が引き継ぐこと、 また相続税の申告期限までにその宅地を保有していること等の要件を満たせば、 宅地面積400㎡までは評価額が80%も減額されます。


この他にも、相続人を増やして相続する額を分散させれば かかる税率が低くなるということは前回お話ししました。
相続税の課税方法も累進課税になっているため、 法定相続人の数が多い程一人あたりの相続額が少なくなり、 課税率も低くなるため支払う税額が少なくなるのです。
よくあるのが、養子縁組によって法定相続人を増やすという方法ですね。
ただし、実子がいる場合には、養子縁組で法定相続人となれるのは 一人までとされています。
(実子がいない場合には養子縁組でも2人まで法定相続人として認められます)


今回は相続に関する節税対策の一例をお話ししましたが、 実際は遺産の分割対策や相続税が発生した際に支払うための財源対策等、 節税対策以外にもさまざまな対策が必要になってきます。
病医院の経営に支障を来さないためにも、早め早めに対策をとっていきたいですね。

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